2011年 04月 18日
孫が挑んだもう一つの八甲田雪中行軍
さて、震災以降約1ヶ月間、全くと言っていいほど本が読めなくなってたねこや!
(普段なら月に4~5冊は読んでます。)
同じ状態に陥った辺境作家の高野秀行氏は自身のブログで
「津波や原発という現実があまりに圧倒的で、フィクション世界がちゃちく見えてしかたない。
この1ヶ月、いったい何冊の小説を途中放棄したことか。」
と書かれていました。
ねこやがそれと同じかどうかはわからないですが、震災と直接関係ない人にも
間違いなく大なり小なり影響を与えているのだと思います。
それが先週あたりから急に本がすいすい読めるようになってきて・・・
ねこやが考えるに「川の底からこんにちわ」の影響は大きいかな~と。
「がんばんなきゃしょーがないでしょ!!」って主人公が開き直るところがなんとも爽快で、
「そやねん。がんばらなしゃーないねん!」と共感したというところでしょうか。
まぁ我ながら単純な話です^^;;
そんなこんなで日曜日に一気読みした「孫が挑んだもう一つの八甲田雪中行軍 」。
最初は明治時代の八甲田山大量遭難事故についての検証ものかと思ったのですが、
実はこの作品、定年後の団塊世代のおじさまの人生応援歌的な作品でしてw
作者の間山 元喜氏は青森の陸上自衛隊を定年退官後、再就職に2度失敗。
ウニウニ過ごしていくうちにやがて自身の得意技(何故か司会)を生かして会社を設立。
第二の人生に勢いをつけたれ!みたいな思いから、ご自身のおじいさんが
実際に踏破した八甲田山雪中行軍を再現しようと思い立ったというような
いわばロードムービー的な内容。
八甲田山雪中行軍は実はほぼ同時期に2つの異なる部隊が挑戦していて、
かたや210人中199人が遭難死するという大惨事。
かたや37人という少数部隊は全員生還しています。
作者の祖父は後者に所属していたわけですが、大量遭難の事実があまりにも
甚大すぎて、当時の日本軍は全員生還した部隊の偉業を隠蔽してしまいます。
本作では作者が実際に同じルートを踏破するのですが、当時のような11泊徒歩による
行軍なんてオソロシー企画は当然無理なので、
一部車やスキー、スノーモービルの力をかりて3泊4日で踏破します。
「なんじゃそれ!」と、いわゆるサバイバルものを読みあさっていると
多少ガッカリ感がなきにしもあらずですが、実際の所冬の八甲田は想像以上の世界で、
作者自身「成功したのは運がよかっただけ!二度とやらん!」と公言しています^^;
さて、この作品。
団塊世代の第二の人生の応援歌という意味合いと、この作品が書かれた平成21年の
大不況、派遣切りなど暗い世相に希望を与えようという作者の意図が盛り込まれた作品なのですが、
今の時期に読むと最後の一節はなんだか今回の震災について語ってるようでもあります。
要約すると、、、
自然の力というのは計り知れないもので、それは人の精神力で何とか出来る
ようなものではない。
でも人間も自然の一部であり、その精神力もまぎれもなく自然から与えられたものであり
計り知れないものである。 と・・・・
ああ、そうさ!ワシらも自然の子!
やれることを地道にやっていく。遠回りしてもやっていく。
それしかないし、それでいいのだわ。きっと^^
(普段なら月に4~5冊は読んでます。)
同じ状態に陥った辺境作家の高野秀行氏は自身のブログで
「津波や原発という現実があまりに圧倒的で、フィクション世界がちゃちく見えてしかたない。
この1ヶ月、いったい何冊の小説を途中放棄したことか。」
と書かれていました。
ねこやがそれと同じかどうかはわからないですが、震災と直接関係ない人にも
間違いなく大なり小なり影響を与えているのだと思います。
それが先週あたりから急に本がすいすい読めるようになってきて・・・
ねこやが考えるに「川の底からこんにちわ」の影響は大きいかな~と。
「がんばんなきゃしょーがないでしょ!!」って主人公が開き直るところがなんとも爽快で、
「そやねん。がんばらなしゃーないねん!」と共感したというところでしょうか。
まぁ我ながら単純な話です^^;;
そんなこんなで日曜日に一気読みした「孫が挑んだもう一つの八甲田雪中行軍 」。
最初は明治時代の八甲田山大量遭難事故についての検証ものかと思ったのですが、
実はこの作品、定年後の団塊世代のおじさまの人生応援歌的な作品でしてw
作者の間山 元喜氏は青森の陸上自衛隊を定年退官後、再就職に2度失敗。
ウニウニ過ごしていくうちにやがて自身の得意技(何故か司会)を生かして会社を設立。
第二の人生に勢いをつけたれ!みたいな思いから、ご自身のおじいさんが
実際に踏破した八甲田山雪中行軍を再現しようと思い立ったというような
いわばロードムービー的な内容。
八甲田山雪中行軍は実はほぼ同時期に2つの異なる部隊が挑戦していて、
かたや210人中199人が遭難死するという大惨事。
かたや37人という少数部隊は全員生還しています。
作者の祖父は後者に所属していたわけですが、大量遭難の事実があまりにも
甚大すぎて、当時の日本軍は全員生還した部隊の偉業を隠蔽してしまいます。
本作では作者が実際に同じルートを踏破するのですが、当時のような11泊徒歩による
行軍なんてオソロシー企画は当然無理なので、
一部車やスキー、スノーモービルの力をかりて3泊4日で踏破します。
「なんじゃそれ!」と、いわゆるサバイバルものを読みあさっていると
多少ガッカリ感がなきにしもあらずですが、実際の所冬の八甲田は想像以上の世界で、
作者自身「成功したのは運がよかっただけ!二度とやらん!」と公言しています^^;
さて、この作品。
団塊世代の第二の人生の応援歌という意味合いと、この作品が書かれた平成21年の
大不況、派遣切りなど暗い世相に希望を与えようという作者の意図が盛り込まれた作品なのですが、
今の時期に読むと最後の一節はなんだか今回の震災について語ってるようでもあります。
要約すると、、、
自然の力というのは計り知れないもので、それは人の精神力で何とか出来る
ようなものではない。
でも人間も自然の一部であり、その精神力もまぎれもなく自然から与えられたものであり
計り知れないものである。 と・・・・
ああ、そうさ!ワシらも自然の子!
やれることを地道にやっていく。遠回りしてもやっていく。
それしかないし、それでいいのだわ。きっと^^
by nekoya_cafe
| 2011-04-18 23:03
| コーヒーと読書