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ブックカフェ★ねこや珈琲

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脳に棲む魔物

土日は「よろずの事に気をつけよ」の他にもう1冊読みました。
図書館を利用するようになって懐に優しく読書量が増えたのはええねんけど、
がっかりする作品と出会う確立も格段にUP!
ただ、この土日はなかなか良いチョイスでした^^

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で、この「脳に済む魔物」。
またオカルト?と思う人もおるかもしれんけど、こっちはいたってまじめな医療ノンフィクション。
ニューヨークボストの記者で24歳のスザンナ(作者自身)がある日体調に違和感を感じ始める。
それは身体だけの不調ではなく、普段ならありえないような自分の言動に周囲を戸惑わせ、
やがて坂道を転がるように人格が変異して・・・

医療ノンフィクション読んでると、不調の原因が特定されず、適切な医療を受けられない
ということがいかに恐ろしく、不幸な事かということを毎回感じさせられます。
それと同時に的確な診断をしてくれる医者と巡り会えるかどうかということも切実な問題で、
これは重症軽症にかかわらず、日々誰しも感じることやないやろかと思います。

医学論文というものが年間どれくらい発表されてて、どれくらいのスピードで
実用化されているのか知るよしもないけども、医者個人が常に新しい情報を
把握することなんてまず無理で、既存の知識で診断処理されてしまうと言うことは
割と日常で起きてることじゃなかろーかと思います。
実際の所、スザンナの場合はなんほ検査しても異常は見つからず、最初に受診した医者からは
普段ワインを2杯のむ程度と言っているにもかかわらず、「毎日2本」と勝手に変換されてしまい、
重度のアルコール依存症と診断されてしまいます。
あまり意識したことなかったけど、セカンドオピニオンってこういう意味で必要なのねと
感じさせられます。

異常な言動、視覚の異変、てんかんのようなひきつけと、症状の進行はすさまじく早く、
やがて作者の人格は完全に消滅してしまいます。
人格が消滅してから作者は約1か月の記憶がほとんどなく、この著書では家族や医師、看護スタッフへの聞き取り、
病室内の監視カメラの映像から、消えた1か月を丹念の掘り起こして綴っています。

作者の症例がいかなるものなのか、それに対峙した医療チームがどんなだったか、
そして社会復帰後にニューヨークポストに自身の体験を記事にしたことで
世間でどんな反応があったか、是非作品を読んで知ってもらいたいところです。
どんなに毎日健康的な生活を送ってても、人体のしくみはそれを超越していて、
しかも時に理不尽で、どうしようもなく神秘的です。

もうひとつ、日本の場合ならば保険制度がどこまで適用されるんやろうとか、
うちの生命保険でどこまでカバーされるんやろうとか、
そういったマニー関係も気になるところです^^;






# by nekoya_cafe | 2014-06-23 12:59 | コーヒーと読書

よろずの事に気をつけよ

先日から何故か江戸川乱歩賞受賞作品を続けて読むことになった。
ひとつは「カラマーゾフの妹」。
図書館に本を返しに行ったときにたまたま目にした本で、
まぁ出会い頭のチョイスだった
「カラマーゾフの妹」はあの「カラマーゾフの兄弟」の続きを描いた作品で、
作者はものすごいチャレンジャーやと思う^^;
「カラマーゾフの兄弟」をものすごく読み込んでいて意欲作と言える。
ただ、この作品を読む直前に見た映画「真実の行方」に妙に被るところがあって、
作品云々よりも、そのシンクロニシティだけが印象に残った。

で、もうひとつが「よろずの事に気をつけよ」
殺人被害者宅の軒下で見つかった呪術符。被害者の孫娘と呪術を専門とする
民俗学者が呪術符の謎を追うという話で、オカルト好きのねこやならではのチョイスと言える。
民俗学的なうんちく満載で、半世紀もの間、命がけで人を呪い続けるという凄みと
人を呪い続ける悲しさを感じさせる作品で、ひじょーに楽しめた。

よろずの事に気をつけよ_f0162381_2134838.jpg


登場人物の民俗学者が焙煎が趣味という設定で、珈琲が振る舞われるシーンが
何度か描かれてました。
ほんで、そのコーヒーを飲んだ人は一様に驚き、そのおいしさに感動するという。。
残念ながらどんな器具を使って焙煎しているかまでは描かれてなかったけど、
人人をうならせる珈琲を焙煎できるというところに、フィクションでありながらも
うらやましさを感じるのでした(--)
# by nekoya_cafe | 2014-06-22 21:34 | コーヒーと読書

ジャバニカ

ジャバニカ_f0162381_1114555.jpg

ワタルで初めて生豆購入。
初めてのジャバニカ。


「ジャパニカ」とか「ジャポニカ」とか、
ちゃんと区別出来てません(;^_^A

ちょっと細長い豆です。
# by nekoya_cafe | 2014-06-14 11:01 | 未分類

痛み止め

生豆の在庫が少なくなってきたので、初めてワタルで生豆を購入!
そしてこれまた初めてのジャパニカという単一品種の生豆。
また、難しそうなんちゃうの~~と、購入した後でびびっております^^;;


さて、半月ほど前から左の腰付近から足先までだるいた~い感じになっています。
じっと座ってるのが辛い状態になってきたので、先日整形外科にいったところ、
レントゲンで第5腰椎あたりの椎間が狭くなってるとのこと。
椎間が狭くなってるというのは割とメジャーなことで、40代50代の人が
腰痛でレントゲン撮ったらたいがい同じ事言われるらしいです。

とりあえずそいつが神経刺激したりであちこちに症状を引き起こしてるらしく、
「2週間ほどリハビリに来て下さい」と言われてしまいました。
リハビリって言葉は事故やら病後の人の回復するためのトレーニングって
イメージあるけど、こういう場合にも用いられるのね。。。

そしてリハビリ以外には痛み止めも処方されました。
病院から帰って早速その痛み止めを飲んだところ、
抜群の効き目を発揮!!
こんなに足腰が軽やかなんは久しぶり~~

でもね、これって根本はなんも改善されてないんですよね・・・
なのに痛みがないから、何でも出来そうな気がしてしまう!!
痛いっていうのはやっぱり辛いし、はよ取り除きたいものだけど、
こういう不快感が完全になくなるというのも本人が油断してしまうし
危険な感じするな~


そう思ってたら、今朝は痛み止め飲んでもあんまり効かず・・・あれ??^^;;
あの効き目は一過性のものやったん?
もしくはプラセボ効果??

ワタクシ、なんか油断しました??^^;
# by nekoya_cafe | 2014-06-11 12:49 | ねこやのつぶやき
バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌 _f0162381_1238168.jpg


図書館は有り難いです。。。

読みたいと思った本はたいがい揃っているし、
ものによっては日数はかかるものの、予約すれば取り寄せてくれるし、
お金はかからないし。
その上、せっかく手にした本を読破出来なくても罪悪感は小さいし^^;

「バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌 」 川内 有緒 (著)
浅田次郎賞を受賞したと聞いていたので、
なかなか順番が回ってこないかと思っていたのに、図書館ですぐ入手できました。
案外宣伝されてない?

バングラディシュに何百年も口頭伝承されている「バウルの歌」をめぐる12日間の紀行文。
あまり紀行文て読まないんだけど、民俗学的な話なのかな~と思い手にしました。
この作品、紀行文としても民俗学的にもひじょーに面白い作品です。
何よりも作者がこの作品をとても大切に大切に書き上げたことが
文章からものすごく伝わってくる。

12日間の濃密な旅は作者の人生の中で得難い貴重な時間となり、
作品の中でその一端を共有出来ることに幸せを感じます。
でも文章は堅苦しくなく、説教くさくもなく、ひじょーにライトでユーモアに満ちていて、
こんな文章が書けるセンスって羨ましいな~。
もうちょっと私の文章も何とかならんもんですかね^^;

とりあえず超おすすめ作品。
# by nekoya_cafe | 2014-05-28 12:57 | コーヒーと読書

自家焙煎と読んだ本あれこれ


by nekoya_cafe